AGA(男性型脱毛症)治療を2年間継続していると、治療効果だけでなく、副作用の有無や体調管理についても改めて意識する方が多いのではないでしょうか。AGA治療薬、特に内服薬には稀に副作用が報告されており、長期にわたる服用だからこそ、自身の体調変化には注意を払う必要があります。AGA治療の代表的な内服薬であるフィナステリドやデュタステリドでは、性機能に関する副作用(性欲減退、勃起機能不全、射精障害など)や肝機能障害、抑うつ症状などが報告されています。これらの副作用の多くは治療開始初期に現れることが多いとされていますが、2年目以降も全く油断できないわけではありません。定期的な医師の診察を受け、血液検査などで肝機能などをチェックしてもらうことは、長期的な安全性を確保する上で重要です。もし、治療開始時にはなかった体調の変化や、気になる症状が現れた場合は、自己判断せずに速やかに医師に相談しましょう。医師は、症状の原因が治療薬によるものなのか、あるいは他の要因によるものなのかを判断し、必要に応じて薬剤の変更や減量、一時的な休薬などの措置を講じてくれます。外用薬のミノキシジルに関しても、頭皮のかゆみや発疹、フケといった皮膚症状が主な副作用ですが、長期間使用する中で、頭皮の状態が変化することもあります。乾燥しやすくなったり、逆に脂っぽくなったりといった変化が見られた場合は、シャンプーの種類を見直したり、保湿ケアを加えたりするなど、頭皮環境を整える工夫が必要になるかもしれません。2年目以降のAGA治療においては、薬剤の効果を最大限に引き出し、かつ安全に治療を継続するために、日々の体調管理がより一層重要になります。バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動、ストレスの軽減といった基本的な生活習慣を整えることは、副作用のリスクを低減し、体全体の健康を維持するためにも不可欠です。特に、肝臓に負担をかける可能性のある内服薬を使用している場合は、アルコールの過剰摂取を控えるなど、肝臓をいたわる生活を心がけることも大切です。AGA治療2年目は、効果の維持と安全性の確保という両面から、自身の体と向き合い、医師と密に連携を取りながら治療を進めていく時期と言えるでしょう。