コロナ感染後に起こる脱毛は、「休止期脱毛症」というタイプに分類され、男性の薄毛の主な原因であるAGA(男性型脱毛症)とは、その症状の現れ方にいくつかの明確な違いがあります。自分の抜け毛が、コロナ後の脱毛の特徴に当てはまるかどうかをセルフチェックしてみましょう。まず、最も大きな特徴は、その「急激さ」と「全体性」です。AGAが、数年かけて生え際や頭頂部からゆっくりと進行するのに対し、コロナ後の脱毛は、比較的短期間のうちに、突然、まとまった量の髪が抜けるように感じられます。シャワーの排水溝が、以前とは比べ物にならないほどの髪の毛で真っ黒になったり、手ぐしを通すだけでごっそりと髪が抜けたりといった、ショッキングな経験をすることがあります。そして、抜ける範囲も、AGAのように特定の部位に限定されるのではなく、側頭部や後頭部も含めた「頭部全体」から、まんべんなく抜けていくのが特徴です。そのため、特定の場所が禿げるというよりは、髪全体のボリュームが失われ、地肌が透けて見えるようになったと感じる方が多いです。次に、「抜け毛の質」にも注目してください。AGAの場合、髪が細く短くなる「軟毛化」が進み、弱々しい抜け毛が多くなります。しかし、コロナ後の休止期脱毛症で抜ける髪は、元々は健康な成長期にあった髪が、強制的に休止期に入ったものであるため、比較的太さや長さがしっかりとした、普通の髪の毛であることが多いです。毛根部分に、白い角質(毛根鞘)が付着していることもありますが、これは正常な休止期の毛の特徴です。これらの「急激に」「全体的に」「健康な毛が抜ける」という三つの特徴に当てはまる場合、あなたの脱毛はコロナ後の休止期脱毛症である可能性が非常に高いと言えます。この特徴を知っておくことで、AGAかもしれないという不要な不安を抱くことなく、冷静に現状を受け止めることができるでしょう。